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多くの方はタニタ、オムロン、ジムや病院でお目にかかれるInBodyなど体組成計と呼ばれる機器で測定をした経験があるでしょう。これら全ての体組成計は生体電気インピーダンス分析法（BIA法）と呼ばれる方法を用いて体脂肪や筋肉量を推定もしくは測定しています。BIA法について詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。
これらは手軽に体組成を測定出来るので様々な場所や場面で活用されていますが、あまり正確ではないという話を聞いたことがありませんか。業務用の高精度測定器でも±２～３％の誤差があるとされており、家庭用のものであれば最大８％ほどの誤差にもなるそうです。

なぜここまで誤差が出るのでしょうか。機械の性能差だけが原因かと言えば当然そうではありません。体内の水分・内容物量（食後なのか空腹なのか、お通じがあるのかないのか）、体温が高い状態なのか低いのか、電極の正確な測定位置に乗れているか…など、計測時の環境・時間・個人の体調や状況など様々な要因で数値は影響を受けます。極端な話朝と夜で数％変わってしまうものですので、体組成計の数値は単発で把握してもあまり意味を持たず、数カ月など長期間同じ条件・同じ機器で測定を継続し変化を観察するという使い方が推奨されます。

ここからは僕の自論なのですが、ダイエットや筋トレを始めるにあたり体組成計の数値を最も重要視することは推奨していません。（体重は記録した方が良い派です。）例えば「体脂肪率を1桁にしたい」という目標を立てたとして、上述した通りその1桁というのは最大8％の誤差があるわけです。そして、体重含め体脂肪率など他人は一切分かりませんし気にもしていません。他人から見えるのは数字ではなく体型そのものだけなのです。
ここを冷静に考えてみて欲しいのですが、「体脂肪率を1桁にしたい」という目標は本当は「腹筋を割りたい」なのかもしれません。「3ｋｇ痩せたい」は「二重あごをスッキリさせたい」かもしれません。何キロ痩せようとお腹がたるんでおしりが下がっていればスタイルは良く見えません。改善したいのは体組成計に表示される（誤差だらけの）数値でしょうか、他人の目や鏡に映る自分の身体の美しさでしょうか？詳しくは下記関連記事をご覧いただきたいのですが、体重が減る＝体脂肪が減るではありませんし、体脂肪率だけを下げてもただガリガリにやせ細った見た目になるだけなのです。

もしご自宅やジムに体組成計があり計測するのが日課なのであれば、わざわざ止めることはありません。ただ使い方のコツとして、表示される【○○％】という数字そのものに毎回一喜一憂するのではなく【１か月前に比べて○％下がった】という変化の傾向を知るツールと考えることを提案します。最終的には見た目が変わること、ウエストや二の腕のサイズが変わること、体が軽くなり動かしやすくなること、それらの結果が得られれば十分満足なはずです。
逆にどんなに数値が良い結果を示しても、見た目が変わらずサイズも変わっていないのなら意味がないと思いませんか。体組成計はどうしても誤差が発生しますが、鏡は何の影響も受けずありのままの自分を映します。そういった意味で、定期的に身体の写真を残しておくことは強く推奨しています。そうは言っても皆さん「こんな体は残しておきたくない」と撮ってくださらないのですが泣。

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体重と体型は必ずしも一致しない
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