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「女性は細いほうが美しい。」
この美的価値観、皆様はどう感じるでしょうか。時代や国、文化によって違いはあれどここ日本においてはまだまだこの考え方が一般的ではないでしょうか。
その逆に「太っていることは良くないこと」「自己管理が出来ていない」「美しくない」という価値観もまた相当根強いものを感じます。それが正しいか間違っているかは各々ご判断頂ければと思いますが、今回は「太っていることにメリットはあるのか」をプロのトレーナーが真剣に考えてみました。

①美味しいものを好きなだけ食べられる
太るメリットはまさにここに集約すると思います！欲望の赴くまま、お腹が空いたなと感じたら好きなものを好きなだけ太ることを気にせず食べることができます。こんなに幸せなことはあるでしょうかうらやましい。
美味しいものというのはほぼすべてが高カロリー。それは当たり前の話で、人間の脳にとって「美味しい」と感じるものは高エネルギーで身体に蓄えやすい＝体脂肪になりやすいもの、餓死から最も遠ざけてくれるものだからです。
時間帯問わず、毎日、いつでも高カロリーな食品を食べられるのはとても大きなメリットだと感じます。新商品が出たらかたっぱしから味見してレビューしたいところです。

逆に考えれば、体脂肪率が低く筋肉質な一般的にいう「かっこいい体」（上の画像のような体）を維持するためには「好きなものを好きな時間に好きなだけ食べる」ことからはさようならをする必要があります。どちらが自分にとって幸せな状態か考える良い機会になります。

②冬暖かい
…と思って調べてみたところ衝撃の事実が。「太っていても冬は寒い」。
体脂肪は体温を「保温」する機能を有しますが、「発熱」する機能はありません。熱を生むことが出来るのは筋肉（褐色脂肪細胞もあります）です。よって、もし筋肉量が同じやせ型の人と肥満体型の人が寒空の下立たされた場合、熱を産む能力に差がないために寒さの感じ方はほぼ同じだそうです。ただし、厚着や入浴などをして深部体温が上がった状態だと太っているほうが体温の低下が緩やかではあるそう。ということで、冬の寒さをしのぐために太るというのはあまり良い選択では無さそうです…

③顔のしわが引き延ばされて若々しく見える。（４０代以降）
年を取るとどうしても避けられない皮膚のシワ。これが脂肪で顔がパンパンに張っていれば皮膚が引っ張られるため目立ちません。また、更に年齢を重ねて細い体型のままでいると、骨骨しさが強調され、目のくぼみや頬のコケが目立ってしまい実年齢より老けて見えてしまうということもあります。病的に見えてしまうこともあるでしょう。
その点、太っていると肌にハリがありしわも目立たず見た目は若く見える「かも」しれません。ただし２０代３０代の場合は「中年体型」に見えてしまいより逆に老けて見られる場合も多いので要注意です。太っているほうが若く見える、これは年齢によるところが大きそうです。

その他：優しく愛嬌があるように見える、事故に遭った際骨や内臓が守られる、溺れても水に浮きやすい、台風や強風でも体が飛ばされない…
必死に考えましたがこのくらいでした。デメリットはたくさんあるのですが、メリットとなるとやはり難しいということが分かりました。
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私は職業柄、普通の方よりも「不必要に」筋肉が多く脂肪が少ない特殊な体型をしています。
つまり普通の人よりも筋肉に対して強い負荷をかける運動をして、脂肪がつかないような節制した食事を何年にもわたり続けているわけです。
「美味しいものを好きなだけ食べる喜び＝太ること」よりも「きつい筋トレと節制した食事」を自分で選択し行動しました。もちろんそれも含めての仕事ですので後悔やつらさは感じていません。全く辛くないかと言えばそれも嘘になりますが（笑）

なので、自分は太っていると落ち込むくらいなら、「カロリーを気にせず好きなものを食べれて幸せ！」「好きな時におなか一杯まで食べれて幸せ！」と細い体の人が味わえない喜びを存分に味わってほしいです。自分の身体、自分の人生ですから、好きなこと幸せなことをして生きるべきだと私は思います。食べることほど本能的に満たされる行為はなかなかありません。
もしそこで「このままではいけない、太った状態で居たくない！」と思ったのであれば、先にも書いた通り大好きな食べ物からある程度離れる覚悟を持たなければならないのです。運動だってしなくてはなりません。
ただなんとなく中途半端に食べる、中途半端にダイエットする、これだけはやってほしくありません。精神的な満足も得られず、「自分はなんてダメなんだ」と自己肯定感が下がるだけです。

現代社会において、正直太っているメリットはほぼありません。
その状態を脱却したいのであれば、まず自分が今食べているものが「太ってでも食べたいものなのか」をよく考えて口に入れてみてください。それでも食べたいのであれば、我慢せず食べて幸せをかみしめましょう。
食べて後悔する、というのが一番心に良くない行動だと思います。
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